近年のジェンダーレスな考え方の浸透を背景に、美容=女性のもの”という固定概念も弱まり、男性の美容意識の高まり、市場規模も大きくなっていると聞きます。特に若者は、将来に対する不安感から「予防ケア」に対する意識や興味関心が高いと言われていますが、アラサーを目前にしたLINE世代の男性の中では、”抜け毛・薄毛”を身近なこととして捉えはじめ、その対策に気を使いはじめる人たちが増えてきていると感じています。 今回はプリクラ下世代(82~86年生まれ)の男性の先輩を誘って、ヘッドスパで”抜け毛・薄毛ケア“を体験し、世代によるケア意識や行動の違いを探ってみました。
今回私が訪れたのは、都内で他店舗展開しているカット・ヘッドスパ・ネイルケア・まつ毛エクステ等、様々な美容サービスを提供しているトータルビューティーサロンです。非常に清潔感のある店内の一角で、カメラによる頭皮状態のチェックとカウンセリングを行った後、頭皮のクレンジングとマッサージ、シャンプー・トリートメントとブローを行ってくれる60分のコースを受けてきました。私自身、”抜け毛・薄毛ケア“に興味関心はあるもののトラブルを実感しているわけではないので、カウンセリングでは肩こりや眼精疲労を伝えてみました。すると、頭皮マッサージを中心に施術してくれたため、眠気に襲われ、うとうとと至福の時間を過ごしました。
しかし、隣で施術を受ける先輩は、施術中でも熱心にケアに関する質問をしており、施術後にはヘッドスパで使用していた商品を購入した上、ヘッドスパも定期的に通うことを検討したいとのことを言っていました。先輩は、他のヘッドスパサービスやホームケア商品をいくつも試した経験があるため、それらと比べたときに今回は非常に満足する内容だったようです。また、ヘアケアのみならず、スキンケアやボディケアも気になるアイテムは色々と試しているらしく、先輩世代(=プリクラ下世代)の全方位的な美容意識の高さに驚かされました。
確かにプリクラ下世代は、ギャル男カルチャーを背景に持ち、見た目を重視する傾向にあります。しかし、LINE世代だって見た目は気にします。何が違うのかと考えたとき、ケアに対するアプローチ方法が異なるような気がしました。私たちLINE世代は、先輩のようにホームケア商品をいろいろと購入して試すかと言われれば懐疑的な部分があります。私なら、モノで解決するよりもまずは、食事に気をつけたり生活スタイルを見直したり、自分にできるコトから行動を変えた上で、それでも危機感を持ちはじめたときにヘッドスパのようなサービスを取り入れはじめる気がします。実際、ヘッドスパに通っている同世代の友人に自分の考えを伝えてみると共感してくれ、そこでは、施術中に予防のために生活の中でできることのアドバイスをしてくれる部分が気に入っていると教えてくれました。
今回、私は目先のケアだけにとどまってしまいましたが、今後、”抜け毛・薄毛”が少しでも気になり始めたときには、「モノからのアプローチではなく、アドバイスを重視してくれるサロン」にいきたいと考えています。
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(先輩からのコメント)
アラフォー世代と比べれば、興味関心が低いのは当然だと思いますが、コト消費世代と言われているだけあって、ケアに対する考え方や行動の違いは面白いと感じました。彼が、ケア商品を買って帰る私に向かって「先輩、何種類使うつもりですか?僕、洗面所にモノを増やしたくないんですよ。」と言っていたのが、この世代の特徴を象徴しているような気がしました。
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