Gen X動向:自分の時間をマックスに楽しむ世代

courtesy of The Epoch Times:https://www.theepochtimes.com/gen-x-turns-50-were-doing-well-thanks-for-asking_1925959.html

近年、ミレニアルズやその後続世代のGeneration Zの消費動向に注目が集まりがちだが、現在、上世代は50代を越え下世代は40代に突入したジェネレーションXの消費動向にも注目が集まっている。可処分所得が高く、夫婦共稼ぎの世帯が多い彼らは、外食とエンターテーメントに於ける消費額が他世代よりも多いのが特徴。急速なペースで消費を行うパワフルな世代の最新消費動向をお伝えいたします。

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■Generation Xとは


Generation Xは、一般的に1965年から1976年生まれを指す。ベビーブーマー(1946-1964)の後続世代で、ケネディ政権時代からベトナム戦争終結後までに生まれ、キューバ危機やヒッピー運動時期に幼少期を過ごし、ヒッピー運動の衰退とベトナム戦争の終結による「しらけムード」の中で10代を過ごした。また、「Meジェネレーション」という別名を持つこの世代は、個人主義と内向性を特徴にし、冷戦期を経験しているためか、政治や社会に対して冷めている傾向があると言われている。

コミックブック、ゲームや音楽に慣れ親しんだ世代であり、大人になった今、子育てと仕事の両立を図りながら、家庭を切り盛りすると同時に、テレビゲームをしたり、コミック本を読んだり、ショッピングやダイニングを楽しんだりと大人でありながらも同時に子供の心を持つユニークな世代でもある。

■Generation Xとミレニアルズとの違い


幼少期や生まれた時からインターネットやデジタルデバイスに慣れ親しんだミレニアル世代やGen Zが「デジタルネイティブ」と呼ばれるのに対し、Generation Xは、人生の途中からインターネットに触れた人達の意である「デジタルイミグラント」と呼ばれることもある。Generation Xとミレニアルズの大きな違いは、インターネットやSNSの活用法にある。Generation Xの主な情報源はテレビ。会話ツールとしてメールを選ぶ傾向が強いのに対し、ミレニアルズの主な情報源はSNS、また、会話ツールにもSNSを使う人が多い事が大きな特徴。

■Generation Xの特徴


・Work life Balance:人生に於いて、仕事もステータスも同様に重要な地位を占めるが、家族や友人と過ごす時間を非常に大事にする人が多く、仕事と私生活のバランスを重視し、家族行事を優先にしながらも、ソーシャライジングイベントの参加も怠らない。何事に於いても効率性を追い求める傾向が強い。

・Me-Time(自分の時間):Gen XにとってのMe-timeは極めて重要な事柄。忙しいスケジュール、子供・家族行事を優先する中で、自分のMe-Timeとして完璧な週末のソーシャルタイムの計画を立てたいと考えている。調査会社Collaborata(https://www.collaborata.com/)が行った調査によると、Gen Xの49%が、もっと自分の時間があったらと願っている事が判明。(ちなみに3%が伴侶、パートナーや子供達との時間がよりあったらと願っているという)。また、Generation Nation(http://generationnation.org/)の調べによると、Gen Xの80%が両親と過ごす時間を満喫し、87%が家族が自分の人生の中で一番重要だと答えているという。

余暇では、音楽鑑賞、読書、ゲーム、フォトグラフィそしてフィットネスが人気。特に、Gen Xの男性にとって、高額、前払いのパーソナルトレーニングセッションは、究極のMe-timeの過ごし方だという。また、短時間でソーシャルに満たされる事もキーで、ヨガブランチ等のエクササイズとソーシャライジングを兼ねたイベントが人気。一方で、深夜に開催されるアルコールがサーブされるような大きなソーシャルイベントは、控える傾向にあるという。

・Big Spender:米国に於けるGen Xの1/4は、所得階層のトップ25%、年収おおよそ$74,954(約824万円)以内に位置し、消費生活は当たり前、欲しいものは買っておこう!というスタンスを取る。しかしながら、「ビッグスペンダー」と言われている割には、経済活動に関して過小評価されている感は否めない。Gen Xの54%が、「昨今のブランドは自分達の存在を無視している、話題になるのはいつもミレ二アル世代ばかり」とフラストレーションを抱えているという。

US Department of Labor(https://www.dol.gov/)の調査によると、Gen Xは、他世代に比べ外食やエンターテーメントにより多く出費する事が判明。Gen Xのミドルクラスのプロフェッショナルの平均収入は$50,400(約564万円)に対し、ミレ二アル世代の平均収入は$34,430(約386万円)。Gen Xは、可処分所得が高く、その60%以上が夫婦共稼ぎである。また、前世代に比べ、学位取得者が多く、経済的にも成功を収めている。

食品に関しては、日々の食材はWhole Foodsを愛用。特にワインの消費量が多く、一人当たりの年間消費額は$5, 717(約64万円)、一人当たりの月間消費額$70(約7,840円)以上と、他世代に比べ突出している。更に、ワインだけでなくレストランの利用も多い。特に子供を伴った家族での外食が多いが、キッズフレンドリーなレストランを選ぶも食の質とレストランの雰囲気は絶対に妥協しない。米国銀行TD Bankの調査によると、Gen Xは全てのレストラン利用者の23%を占める。これはミレ二アル世代の25%より僅か2%の僅差。月の外食回数はGen Xが平均8回、1回の外食に対し$123(約13,780円)の出費に対し、ミレ二アルズの平均外食回数は13回、1回の出費が$103(約11,536円)だということが分かった。

・Being and appealing cool: 音楽とファッションに大きなインパクトを与えたこの世代は、クールであること、クールな見た目であることが重要。自分自身のスタイリングから、エクササイズ方法、どんなジャンルの音楽を聴き、だれとどこに出かけているかといったことまで全てクールであるかどうかが前提。この世代は、ミドルエイジであることを“middle youth”として自分の人生を謳歌している。彼らが好きなブランドは、Levi’s, NikeそしてConverse。



昨今、ミレニアルズやGen Zの消費動向に焦点が集まり、SNSを中心としたマーケティングが積極展開される中、Gen Xに対しては、SNSだけでなく、TVを中心としたマーケティング方法も有効だということが調査で判明した。

TVというメディアの急速な普及と共に育った彼らは、人生の途中でシームレスにSNSに適応。しかしながら、その60%が「今でもTVから情報を得ていると答え、ブランドはTVでの露出や広告を増やすことで、GEN Xによる購買チャンスが上がる」と回答。彼らの生活サークルにあった時間帯での放映、アイキャッチングで、彼らの興味や関心事に関係のあるコンテンツが非常に有効であるという。

SNSなしでもソーシャライズすることができ、人生のどのようなフェーズにいながらも、目一杯自分の時間を謳歌できるこの世代の消費動向からも今後目が離せない。

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