完全非公開のiSFLイベントに潜入レポート!「サステナブルキャンプ大解剖@FOLKWOOD VILLAGE “おいしいキャンプ“を支えるサステナブルな秘密に迫る!」

ifs未来研究所、研究員見習いの八染です。

伊藤忠ファッションシステムが2023年より立ち上げた法人向けの会員コミュニティ「ifs Sustainable Futures Lab」(通称iSFL)を、外部の視点からお手伝いしています。





今回は2023年7月28日に開催された「サステナブルキャンプ大解剖@FOLKWOOD VILLAGE “おいしいキャンプ“を支えるサステナブルな秘密に迫る!」に潜入リポートいたしました!

記念すべき第1回目のオフラインイベントの舞台となったのは、山梨県北杜市小淵沢町にある「FOLKWOOD VILLAGE 八ヶ岳」です。



八ヶ岳連峰と南アルプスの豊かな自然に囲まれ、約18,000坪の広大な敷地内には、キャンプ場だけでなく、アウトドアサウナ、アウトドアショップが併設しています。おしゃれキャンパーの間で注目となっている昨年オープンした人気施設です。

驚くべきは、アクセスの良さです。キャンプ場といえば、インターを降りてから、下道を1時間は車を走らせるほど山奥にあるのが相場と決まっている中で、中央道小淵沢ICから車で約3分という好アクセスな立地も魅力のひとつ。

先程ご紹介した「ifs Sustainable Futures Lab(iSFL)」の、スタンダードプランに加入する企業から、自動車、エネルギー、電気機器、食品、ファッションなど、ジャンルの違う多種多様な業界が、サステナビリティについて新たな学びを得るため、今回、このイベントに参加しました。

都会の喧騒を離れ、ゆったりとした大自然の中で過ごす皆さんの表情はどこかゆるやか。さながら、大人の社会見学。もしくは、束の間の遠足のような気分が、イベントに漂っています。

◼️12:30





一同は、メイン棟の2階のワーケーションオフィス「neu.Room」に移動。
第1部では、座学でサスティナビリティへの理解を深めていきます。

まず、ifs未来研究所の山下徹也さんから、世界を取り巻くSDGsの現状について最新の報告です。世界で起きている国際紛争によって、SDGsの実行が遅れていること、昨今の異常気象のような気候変動のリスクについての解説です。

イベント参加の皆さんから、今回のイベントに臨む意気込みと、簡単な自己紹介をした後、FOLKW
OOD VILLAGEの代表を務める小谷支配人からこの施設についての説明がありました。

FOLKWOOD VILLAGEを運営するのは、おしゃれな飲食店を数多く手がける「トランジットジェネラルオフィス」です。都心を中心に福岡・大阪・名古屋など約120店舗を運営。世界一の朝食と言われる人気店「bills」や、鎌倉・七里ヶ浜海岸でドライブイン「パシフィックドライブイン」など、いずれの店舗も料理の味だけでなく、素敵な内装など店舗の世界観も評判のお店です。

飲食を中心とした会社が、なぜ小淵沢でキャンプ場経営を急に始めることになったのか。
そのきっかけのひとつには、コロナウィルスの影響もあるそうです。

元々「トランジットジェネラルオフィス」は、空間プロデュースも大きな仕事のひとつとしていて、今後は地方の自治体の地方創生でリブランディングの話が増えてくることも視野に入れていました。そんな中、北杜市から約18000坪の土地を有効活用する方法はないかとの相談を受け、今回のプロジェクトが実現しました。この環境を一番生かすことができるのはキャンプ場ではないかと結論に至ったそうです。

FOLKWOOD VILLAGEが、掲げた大きなコンセプトは“おいしいキャンプ”。飲食業界ならではの、ホスピタリティの高いキャンプ場を目指しています。

FOLKWOOD の名前の由来のひとつの言葉になっているのが、伝承を意味する「FOLKLORE」(フォークロア)。いずれ自分たちが、キャンプ場を畳んでこの場所を離れることがあったとしても、豊かな木々や、水源も、末長く、次世代に伝えて行こうという気持ちが込められています。

◼️13:30




「百聞は一見に如かず」ということで、室内を飛び出し、FOLKWOOD VILLAGEの施設内を皆でぐるっと見て行きます。





施設の一番の目玉は、やはりサウナです!こちらは長野県の人気サウナビルダーである「LAMP」さんがプロデュースをする本格薪火アウトドアサウナです。ティピ型の本格薪火サウナが2棟、バケツシャワーや樽型の水風呂、そして雄大な自然に囲まれながらの外気浴など、サウナ好きを唸らせるギミックやディテールが散りばめられています。



キャンプ初心者の方は、手ぶらで来てもOK。テントやテーブル、タープなど、キャンプに関わる道具はまるっと一式レンタルすることも可能です!設営・撤去の手間がいらないのも嬉しいポイントです。ミールキットやBBQセットも予約することができますよ。

どこを切り取ってもフォトジェニックで、魅力的に映るFOLKWOOD VILLAGEですが、実は環境に配慮した取り組みも様々行っています。ただ、その活動は表立って外に強く打ち出していないそうなのです。

その理由としては、SDGsは伝え方次第では重く捉えられかねないから。
キャンプ場に来るお客さんの多くは、癒しやリラックス、むしろ何も考えたくない…とやってくる方が多く、その気持ちに寄り添い、お客さんに強要するのではなく、気づいたら自然とSDGsに参加しているような仕組みになっているのです。

では、FOLKWOOD VILLAGEで行っているサステナブルな活動を紹介していきます。

① 自然環境にやさしいオリジナル洗剤を開発!



こちらはFOLKWOODがオリジナルで開発した食器洗いせっけん「FOLKWOOD CAMP DISH SOAP」。石油系界面活性剤を使わないキャンプ・アウトドア専用です。天然素材だけが使用されているので、海や川に成分が流れたとしても、微生物によって分解されたり小魚によって食べられたりして自然に還っていきます。他のキャンプ場では、自然環境によくない洗剤をただ禁止にしていることもあるそうなのですが、FOLKWOOD VILLAGEでは、自分たちでできることは何かを考え、この洗剤を完成させました。

② キャンプサイトに間伐材のウッドチップを使用!



すべてのキャンプサイトにはウッドチップが敷き詰められています。実はこのウッドチップは、従来この場所に生えていたアカマツの木を使用してます。寿命を迎えた木や、枯れてしまっている木を伐採・粉砕し、同じ場所に再度撒くことで、自然に還元しています。
ウッドチップは、管理が難しいことから、他のキャンプ場では使用を敬遠されることも多いそうですが、フカフカで水はけもよく、キャンパーには好評です。ありのままの自然を放置するよりも、むしろ人の手が入ることで森は活性化していきます。

③ 下水のインフラを整備している



実はキャンプサイトの真ん中にはこのようなマンホールがあります。これを見て、特に疑問に思わない人も多いかもしれませんが、分かっている人からは「ここに下水が通ってるんですか?」と驚かれることもあるそう。他のキャンプ場では排水が垂れ流しにされている場合も多く、それが黙認されていることも多いそう。そんな中で、FOLKWOOD VILLAGEでは、土壌を汚さない排水計画やインフラの整備の面で、他のキャンプ場のベンチマークになるような施設を目指しているため、多少コストはかかったとしても全面に下水を通したそうです。

◼️15:00



「習うより慣れよ」ということで、FOLKWOOD VILLAGEの施設について一通り学んだ後は、自ら身体を動かし、五感で学ぶアウトドア体験です。キャンプの醍醐味でもある薪割りに、斧とナタで挑戦していきます。

まずは斧から。

薪割り台に薪を立て、両足を肩幅に広げ、斧は両手で頭上まで持ち上げて、腰を少し落としながら……そのまままっすぐ振り下ろします!真ん中に当たると面白いように真っ二つに割れます。



さらに小さく薪を割るためにはナタを使用していきます。
薪の真ん中にナタを入れ、薪で刃を叩き、さらに半分の大きさになるよう目指していきます。私もチャレンジしてみましたが、まったくと言っていいほどコツが掴めず…。
あまり力の強さは関係ないようで、女性でもコツを掴んだ方は、気持ちよく次々と割っていました。明らかに普段使わない箇所の筋肉を使っている感覚があり、エネルギーを生み出すことの大変さ、普段使用している文明の便利さを身をもって体感するのでありました。



薪は細いほど着火しやすく、太い薪にはなかなか着火してくれませんが、このぐらいのサイズにまでなればOKです!

◼️16:00





身体も動かし小腹も空いてきたところで、ホットサンドメーカーで、自分だけのオリジナルのホットサンドを作っていきます。

ベーコンや、アボカド、紫キャベツなど思い思いの具材を挟んだ、具沢山のホットサンドが完成!自らの手で起こした火で作るホットサンドの味は、また格別の味わいです!

◼️16:30





最後に、今回のイベントを通じて気づいたことや感想など、学びをシェアをしていきます。

参加者からは
「次回はぜひプライベートでも遊びにいきたい!」
「”全部あるから全部使う"ではなく、"あるものの中から選択する社会"など、有意義な意見が聞けて良かったです」
「普段とは違う環境で参加企業のみなさまと交流できて非常によかった」
「サステナブルをあえて押し付けないマーケティングは結局、お客様視点でのサービス作りが基本であるという事が非常によくわかりました」
「今回学んだ視点はさまざまなところでも幅が利くと思われるので、自身の成長に繋がるよい機会になった」
との声が上がっていました。


個人的には、SDGsやサステナビリティという言葉の中に、どこか我慢だったり、オシャレとは逆のようなイメージを潜在的に持っていましたが、今回、FOLKWOOD VILLAGEの取り組みを知ることで、そのイメージが見事に覆されました。「無理を強いない」という点も新しく、今の時代性や空気感にも合っているのかなと感じました。


第1回目のオフラインイベントはこれにて終了。


解散後は、先ほど見学したアウトドアサウナに入ってみる方、ソロキャンプでFOLKWOOD VILLAGEに宿泊していく方など、思い思いの週末の夜を過ごしたのでした。

iSFLについてはこちらから詳細をご覧いただけます。
https://www.ifs.co.jp/sustainable-futures-lab

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