米国発、新進サプリメント・スキンケアブランド

合成原料や混合物の使用は一切しない次世代のヴィーガンサプリメントや、毒素を含まない安全な原料、効果効能を即座に実感できるスキンケアが市場に登場。現在米国でカルト的な人気を誇る、新進サプリメントとスキンケアブランドを幾つかご紹介させていただきます。


◆効果が即実感できるオーガニック、Non-GMOのヴィーガンサプリメント「Well Told Health」

https://welltold.com/

courtesy of Well Told Health
長年、広告・マーケティング業界でエグゼクティブとして活躍し、多くの世界的ブランドの広告を手がけたMonica Ruffoが、カナダを拠点に2017年に設立したオーガニックサプリメントブランド。Well Told Healthのサプリは、少量生産、オーガニックフードのみから採取した最高品質の原材料を使用し、心身を活気付け、栄養をもたらす初のクリーンなサプリメントだ。

もともとヘルス・ウェルネス分野にも大きな関心があったMonicaは、2015年に乳がんを患う。15ヶ月間の治療期間中に、従来の治療に加え、ライフスタイル、治療オプションの見直し、伝統的な治療法と自然療法の試み、よりホリスティックな視点からのアプローチをとるようになった。従来の治療にプラスしたホリスティックなアプローチが功を奏し、乳がんを克服したMonicaは、自身の経験を通して、合成原料、混合物を含まない、ピュア、ナチュラル、植物ベースで自身の治療や健康をサポートしてくれるサプリメントの調査を独自で始めた。

リサーチを重ねる毎に、市販のナチュラルやヴィーガンを謳っているサプリメントには、大量のシンセティック(合成原料)やフィラー(混合物)が混入されていたり、摂取することで逆にバクテリアやカビを増やす原因になったり、サプリメントを消化吸収するために身体のエネルギーが消耗されるなど、本来ならば食生活で不足な栄養素を補うものであるはずのサプリメントが、必ずしも健康のプラスになるとは限らないというショックな事実が判明。更に、消費者750人を対象に、市販の100のトップサプリメントブランドや商品に記載されているラベルの調査をおこなったところ、74%の消費者がそれらのサプリメントが何からつくられているのか全く分からないと回答、また、トップ100社の製品に使用されているたった37%の原材料がナチュラルなものだったという驚愕の結果を得た。

彼女が求める理想のサプリメントは当時市場に存在していなかった。そこで、身体を健康に導くようなヘルスブースターサプリメント構想を本格化させ、コーネル大学で植物栄養学の認可証をとりWell Told Healthをスタートするに至った。

Well Told Healthのサプリメントは、米国を拠点に、米農務省の認可を受けたインターナショナルオーガニック認証会社QAI(Quality Assurance International)からオーガニック認証された高品質な原料のみを使用し、シンプル、ピュア、パワフルな独自のフォーミュラを2年の歳月をかけて生み出した。生のカカオ、オーガニックグレープ、抹茶などの実際のオーガニックフードを原材料として使用。化学物質や薬品を原料に一切使用せず、また、合成原料、混合物、大豆、グルテンなどを一切含まない、非常に拘ったオーガニック、Non-GMOのヴィーガンサプリメントが誕生した。

Well Told Health は、Antioxidant Booster(細胞や体をエイジングさせる酸化ストレスからもまもる), Energy Booster(アダプトゲンが身体のエネルギーを高め脳の活性化とスタミナをサポート), Relaxation Booster(身体や脳を落ち着かせゆっくり睡眠をとることをサポート), Turmeric Booster(抗炎症効果), Vitamin D Booster(体内エネルギーを奪うパラサイトを撃退し、カルシウムのバランスを整えるのを手伝い、骨の健康を維持する)5種類のサプリメントを展開。不純物を含まないシンプルでピュアなフォーミュラが体内ですぐに吸収されるため、サプリメントの効果をすぐに実感できると評判。効果をすぐに実感できること、またインスタ栄えするパッケージも手伝って、ミレニアル世代を中心とした消費者だけでなく、美容業界の専門家達からも絶賛されている。価格:$35。定期購買サービスもおこなっている。

◆ニューウェルネスブランド「The Nue Co」

https://www.thenueco.com/

courtesy of The Nue Co

2017年、NYとロンドンを拠点にJuliana Millerによって設立されたニューウェルネスブランド。(サプリメントブランドとしての位置づけではなく、ウェルネスブランドとしてカテゴライズされている。)

Julianaは、当時非常にストレスの多い仕事を抱え、多くのサプリメントに頼る生活を送っていた。空腹時の摂取時に違和感を感じながらも、サプリメントの摂取を続けていた。ある日、医師に過敏性腸症候群と診断され、Cambridge UniversityでビタミンB12の開発に携わっていた薬剤師の祖父に意見を求めたところ、眩暈やむかつきといった症状は、体が得たいの知れない原料を分解する際に生じる症状だということが判明。このことがきっかけとなり、祖父の助けを借りながら独自でピュアなオーガニックフードのみを使用した吸収性の高いサプリメントの開発をすることを決意。(Juliana の祖父は、生涯をサプリメントの研究に捧げた人物で、サプリメントがどのように作れているか、サプリメントの事情に精通する世界でも数少ない研究者)。

従来のサプリメントの原料には、50%以上の混合物、化学製品や保存料が入っているといわれている。The Nue Co.は、化学とナチュラルイノベーションのギャップを埋めることをコンセプトに、単一食品から各栄養分を体内に届けるようにデザインされている。例えば、ビタミンCの場合、人工アスコルビン酸を使用する代わりに、チリ産のカムカム(果実はさくらんぼのような赤紫色で、100gあたり約2800mgのビタミンCを含む。これはレモン果汁の50-60倍に相当するという)を使用。また、マグネシウムは、工場で製造されたアスパラギン酸マグネシウムの代わりにオーガニックのペルー産のマカの根粉を使用している。その他特筆すべき原材料は、アフリカ産のスーパーフルーツ、バオバブの果実から採取したベータカロチンや、北米産ビーツの根から採取した鉄を使用。全ての原材料はオーガニック産で、持続可能な方法で調達され、The Soil Association(英国土壌協会)の認証を受けている。

The Nue Co.は、豊富なビタミンやミネラルを含んだ本物のオーガニックフード、強力なプレバイオティックスやプロバイオティックスを使用し、吸収率の非常に高いサプリメントを消費者に提供することを約束。合成原料や混合物の使用は一切せず、使用している原料は5~6と少なくシンプル。商品は、パウダー形状のPlant Protein, Milk Protein, Prebiotic, Debloat food(お腹の膨らみや張りを抑える作用)、カプセル状のPrebiotic+ Probiotic, 液体状のDefense Drop(免疫を強化), Magnesium Ease(ストレス撃退), Sleep Drops(安眠に誘う)を展開。価格帯は$70~$85。

◆投資家からも大注目。カルト的人気を誇るノントキシック スキンケアのスタートアップブランド「The Drunk Elephant」

https://www.drunkelephant.com/

courtesy of The Drunk Elephant

テキサス州ヒューストンを拠点に、Tiffany Mastersonが2012年に設立したクリーンな原料のみを使用したスキンケアライン。コンビネーション肌、Tゾーンの油分、敏感肌、水分バランスの崩れ、酒さ(顔に生じる皮膚疾患のひとつ)、毛穴の詰まりといった症状に悩まされ解決策をさがしていたTiffanyは、固形石鹸の販売を機に、本格的に化粧品原料、成分についての調査を開始した。その過程で“Suspicious 6”と呼ばれる6つの原料(エッセンシャルオイル、香料/染色、シリコン、ケミカルスクリーン、SLS(ラウリル硫酸ナトリウム)とアルコール)が彼女の肌に合わないことに気がついた。(その6つを使用しなくなった途端、透明感が増し、健康的でバランスのとれた肌を取り戻したという。)
毒素を含まない原料、クリ二カルブランドと同じように“効果効能”があるもの、そしてナチュラルブランドと同じように“安全”、6つの原料を含まないスキンケアラインを探したが、当時市場には、彼女のニーズを満たしてくれるような商品を見つけられなかった。また、年齢を重ねても美しい肌、常にメイクアップでカバーしなくても健康的な肌を実現したいと思ったことがきっかけとなり、数年のリサーチを経て、独自のフォーミュラを開発。シンプル、ナチュラル、高品質、効果効能を臨める安全なスキンケアラインThe Drunk Elephant が誕生した。

The Drunk Elephant ラインは従来のスキンケアのような「肌タイプ別」の商品は一切展開していない。これはTiffanyがスキンタイプというコンセプトを信じておらず、使用されている原料によって肌が敏感になりその結果、吹き出物、乾燥、赤みを引き起こすというのが彼女の見解だ。特に、敏感肌というのはSuspicious 6によって、肌が敏感になり、肌に本来有益なグリコリックまたはアスコルビン酸といった効能のある酸や、石榴や南瓜といった消化酵素の効能を妨げることになる。

The Drunk Elephant は、シンプルでありながらも非常に画期的で、ファンデーションをしなくても外出できるようになったなど、その目覚しい効果の虜になるファンが急増。原料や商品の良さはもとより、その梱包も非常に画期的で、バクテリア、酸化、日によるダメージを防ぐディスペンサーを使用。現在、The Drunk Elephantは、セラム、クリームを主力商品に15の商品を展開。同社はラインを極力小さく抑え、ソーシャルメディアのインフルエンサーに商品のレビューをしてもらうことも、その他広告に一切の資金を投入しないという徹底ぶり。2017年3月にサンフランシスコを拠点とする未公開株式投資会社VMG Partners(http://www.vmgpartners.com/)から$8.3Mの資金を調達した。

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