サステナビリティ事業支援の次なるフェーズとは?

伊藤忠ファッションシステム(ifs)はこれまで生活者の本質的なニーズや価値観を読み解き、クライアントの事業化支援や成長軌道にのせるサポートを行ってきました。
創業50年を超え、歴史・信用・幅広いネットワークを活かし、これから企業・社会・環境に対してどう向かっていくのか―。
経営戦略室室長に就任した小安光司が語る「ifsが考えるサステナビリティ事業支援の次のフェーズ」ご高覧頂けますと幸いです。
 
 
★なぜサステナビリティ事業支援をやるのか?
 
地球と人類を守るためです。
現在の地球は、環境破壊が後戻りできなくなる”ティッピングポイント”がもういつ来るか分からないという非常に危険な状態にあるわけですが、日本では国にも企業にも国民にも危機感が足りません。
特に企業にとっては、環境のためだけではなく対応の遅れが自社の存続の危機を招きかねないという時代の変わり目である今、すぐ行動に移す必要があるわけですが、複雑に絡み合う環境問題への対応にて専門的な知識が必要となり、適切な対策を講じることができずにいます。
また同時に、企業の活動は利益を出さないと持続しません。CSRのように社会的責任を果たすという目的だけでは、その活動を大きくしていくことも持続することも難しいと言えます。サステナブルであるためには、利益を出す必要があるのです。
環境対策を始めとした社会価値創出をしながら利益を出すという、企業の避けることのできない難題に対して、プロフェッショナルとして支援を行い、それを通して地球と人類を守る。これがサステナビリティ事業支援を当社が行う理由であり、使命だと考えています。
 
 
★現在のifsとは?
 
ifsは総合コンサルティング会社であり、多様な業界・クライアントに対して多彩な支援サービスを行っています。
その中でも当社ならではの特徴・強みとして、
・生活者のインサイトを基にした行動変容の予測と促進
・国内及び海外とのネットワークを用いた業務支援
 
が挙げられますが、サステナビリティ事業支援においてもこれらの強みが十分に活かされています。
多くの企業は、環境に良いものを作っても売れないのではないか、という不安から積極的に動けず、需要待ち、生活者の行動変容待ちになってしまいがちです。
ifsでは、生活者インサイトから導いた動向予測に基づくサービス設計や、生活者の行動変容を喚起するような施策支援を中心としたコンサルティングサービスが、年間200件を超える案件の多くを占めています。一般的なコンサルティングファームとの大きな違いは、戦略策定に留まらず、こうして実際に商品やサービスが生活者に届くまでの実行支援をしているところです。
また社会価値創出は、例えばサーキュラーエコノミー(循環型経済)化などは自社アセットの範囲を超えるため一社単独ではできず、競合も含めた他社やソーシャルセクター、行政なども組み入れたエコシステムの形成や、メディアや生活者も巻き込んだムーブメントを作っていくようなご相談も数多く出てきています。これは今までの顧客基盤や国内外のネットワーク、伊藤忠グループのアセットをコーディネートする力が活きていると思います。
 
 
★次のフェーズとは?
 
サステナビリティ事業支援の対象としては、まずは「脱炭素」と「人権」の2つの領域に注力していこうと考えています。
脱炭素については、既にローンチしている「脱炭素経営サポートプログラム」や、エコシステムの設計から実行まで、CO2排出量算出やその他環境への影響の測定及び改善、商品・サービスを取引先・生活者に届けるところまでの支援など、幅広いサービスを提供します。
そこでは、「規制にかからないようにする」「取引基準を満たす」というような消極的な対応に留まらず、社会課題をビジネスチャンスと捉えて事業成長を加速させるような積極的な取り組みを提案・支援することを心掛けています。
人権については、課題意識としてはまだ大きくないところではあるものの、国際的な水準への引き上げが日本でも求められ始めている領域でもありますが、バリューチェーンを通して企業活動が人権侵害を犯していないかをチェックする人権デューディリジェンスや改善支援などを行っていきます。これまで実行支援を通して、事業の現場やそこで働く人を見てきた当社だからこそできるサービスだと思います。
また、コンサルティングだけではなく、サステナビリティに貢献する自社事業や投資事業も手がけていこうと考えています。自社事業はそれ単体での利益を求めるというよりも、クライアント企業、投資先のシナジー創出を目的とするような事業をイメージしています。投資は、社会課題の解決に繋がる技術やサービスを持つスタートアップに対して、資金だけではなく、エコシステムへの組み入れや伊藤忠グループとの事業シナジーにより事業成長を促すような支援をしていきたいと考えています。
 
 
★メッセージ
 
サステナビリティ事業支援においては、他者を巻き込んで社会価値と経済価値を共創・最大化していくという発想で、いかに大きなインパクトを出していくか、社会を良くしていくかを考えています。そしてやりたいことだけでなくやれることが広がっていくのが、楽しくて仕方がなく、生き甲斐を感じています。
SDGs対応に課題をお持ちの企業のみなさま、共に課題解決をしていく企業、スタートアップ、投資家、行政、ソーシャルセクターのみなさま、ifsの一員として共に働くことに興味をお持ちの方など、「地球や人類を守る」を共に創るパートナーとしてご参加して頂ければと思っています。

 
経営戦略室室長 小安光司

著者情報

ifs未来研究所 プロジェクトマネージャー。
国内外のファッションブランドのディストリビューター、PR、エディター、老舗蔵元での新規事業開発、そしてオリジナルブランドのカフェ&ホテル開発運営業務など、多岐に渡る業務に携わり現職に至る。1976年生まれの団塊ジュニア世代。趣味はランニングとお酒(RUN & BEER)。

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